男性用浴衣、調べてみたら簡単じゃなかった話
①「男性の着物の方が簡単ですよ」
ある日の着付け教室でのレッスン。
クラスに見慣れない方が一人。
しかも男性の着物を着ていました。
茶色のシンプルな着物。
帯も角帯。
最初は「え?男性?」と思ったのですが、よく見ると女性。
気になったことは確かめたくなるオバサン。
思わず聞いてみました。
「それ、男性用なんですか?」
すると笑顔で一言。
「そうなんですよ。男性物の方が簡単だし、涼しいから」
え、簡単なの?涼しいの?
「もともと男性用のデザインが好きなのもあって。ついつい集めちゃうんですよね」
その言葉を聞いた瞬間、私の中の横着オバサンが目を覚ましました。
「え、それなら私も男性用着ようかな。」
暑がり代表、横着オバサン。
いつものように安易な決断です笑。
②調べたら、話が違った
もう私の頭の中には、
男性着物をさらりと着こなす粋な姿しかありません。
ちょうど季節は夏。
まずは浴衣から着てみるかと思い、
帰宅してからさっそく、男性着物(浴衣)について調べ始めました。
すると。
…全然簡単じゃない😂
まず知らない単語が出てきます。
身八つ口(みやつぐち)
なんじゃそれ、ミャクミャク?大阪万博?
あ、前習ったわ。
脇の空き口ね、ややこしい。
女性の着物には脇に開きがありますが、
男性着物にはありません。
「へぇー」
くらいに思っていたら、
ここからだんだんと難しい話になっていきます。
女性は胸や腰の丸みがあるため、
男性物をそのまま着ると着崩れしやすい。
また、男性物は前が開きやすいので、
インナーなど着用しておかないと大変です。
このまま着たら、私の豊満なバディが露わに!いやん💛
さらに身丈や裄丈の考え方も違います。
男性は対丈。
女性はおはしょり分の長さが必要。
…もう頭の中は、
「いや、簡単ちゃうやん!」状態笑。
男性浴衣を着る夢を、一旦脇に置くことにしました。
③一番の違いは「おはしょり」の有無
これは思っていたより奥が深そうだ。
そう感じながら調べていると、
「なるほど」と思える違いが一つありました。
それが『おはしょり』です。
男性着物と女性着物の一番大きな違いは、
男性用は女性用のように『おはしょり』で長さを調整できないこと。
女性用は多少身丈が長くても、おはしょりで調整できます。
でも男性用は対丈(ついたけ)が基本。
身丈が合っていないと、そのまま着姿に影響してしまいます。
さらに男性用は身幅にもゆとりがあるため、
女性がそのまま着ると帯の周りでもたつきやすく、着崩れの原因にも。
「男性用はシンプルだから簡単」
そう思っていた私ですが、
実際にはサイズ選びから着付けまで、
女性とは全く違う考え方が必要だったのです。
簡単なのは着付けの話。
男性着物は、慣れた人なら10分くらいで着れちゃうのだとか。
それに対して女性着物は言うに及ばず。
着付けの先生のように、慣れた方なら20分くらいだそうですが。
私は4時間かかりますよ、ハイ。
(※いち瑠の修了パーティーで、4時間前から支度して大遅刻した実績あり)
いち瑠で筆者がいろいろやらかした記事(しかも続編w)はこちらから👇
いち瑠でやらかした話・続編|認定試験ビリ・謎の呼吸音・おハイソ軍団との格闘
※次回の記事では、男性浴衣・着物の選び方をじっくり解説していきます!
④ブッブー店長、男らしさを追求する
そんなこともあってか、
気になった私はブッブー店長に聞いてみました。
※なぜ「ブッブー店長」と呼ばれるのか笑。気になった方はこちらの記事へ👇
呉服屋さんとのクイズ対決で学んだ帯の季節と選び方【惜しい!と言われた話】
私:「男性着物って何が違うんですか?」
店長:「男性はねぇ。少しお腹が出てるくらいが貫禄が出て格好いいんだよ」
ほう。
店長:「僕なんか細身だから、いっつも頑張ってお腹出してるんだけど」
確かに細い。
着物の時、
「えらくお腹出てるな、ビールっ腹かいな」
なんて思っててごめんなさい。
店長:「だからね、着物の時はこうやって反り腰になってるの」
そう言って店長はグイーン!!と反り腰になり、
店長:「こんな感じです!…イテテテ…」
腰を押さえます笑。
大丈夫?もう歳なんだから無理しないで!
(私に言われたくない)
でも、私ならすぐできますよ。
もともと出てるしね♡
どすこい。
⑤あの人、実はすごかった
最初は簡単だと思っていた男性着物。
でも調べれば調べるほど、
女性が男性着物を着こなすには
体型を補整したり、
着崩れしないよう工夫したり、
かなり技術が必要だと分かりました。
あの日、涼しい顔で
「簡単ですよー。やってみて」
と、言っていたあの人。
…いやいや。
あなた、めちゃくちゃ上級者やないですか😂
簡単だという言葉の裏で本当は、
たくさん練習して、
工夫して、
ようやくあの自然な着姿になっていたのでしょう。
(ちょっとだけ勉強した)今なら分かります。
あの人、かっこよかったなぁ。
⑥それでもメンズライクには挑戦したい!
とはいえ、男性っぽい着こなしには今でも憧れます。
だから私は、
男性物を無理して着るより、女性物でメンズライクを楽しむ
という方法をおすすめしたい!
たとえば、
- 紺や黒など落ち着いた色
- 無地や細縞などシンプルな柄
- 半幅帯を細めに結ぶ
- カルタ結びでスッキリまとめる
- 足袋や草履を黒っぽい色にする
これだけでもかなり凛々しい印象になります。
最近はメンズライクな女性用浴衣も増えているので、
初心者さんはこちらの方が安心。
「かっこよく着たい」
という願いはちゃんと叶えられますよ。
女性用ですがシンプルな柄。シックな半幅帯と合わせればメンズライクに着こなせちゃう。
シックな柄も揃ってるいち利モールで、半幅帯や角帯を探すのもアリ!
まとめ
着あの日出会ったあの女性は、
「簡単ですよ」と笑っていました。
でもその笑顔の裏には、
たくさんの工夫と練習があったのでしょう。
簡単そうに見せられる人ほど、本当はたくさん努力している。
着物って、そういう世界なんですね。
ひよっこ(先生に怒られまくり)の私には
今はまだ男性着物にチャレンジする勇気がありません。
だからもし、初心者さんが
少しボーイッシュな着物に挑戦したいなら、
最初は女性用のメンズライクコーデから始めるのがおすすめ。
私もいつか、
「あれ?男性?」
と二度見されるくらい、
粋に着こなせるようになりたいものです。
お腹のことはすでに心配ないですけどね⭐
どすこい!
